トランスデジタル事件から波及する闇企業

トランスデジタル事件といえば、2010年2月、民事再生法違反等の容疑で関係者6人が逮捕されている。
典型的な「ハコ」として使われ続けた同社だが、今頃になって、他の闇企業へ影響を及ぼしてきた。

トランスデジタルのハコとしての歴史は古く、「イ・アイ・イ・インターナショナル」故高橋治則、林弘明らにまで遡る。

さんざん、ハコとして利用され続けてきたトランスデジタルだが、黒木正博、野呂周介ららによってその役目を終わらせられた。

同社が舞台となった違法なファイナンスでは、黒木、野呂以外にも、永本壱柱、鬼頭和孝ら錚々たるメンバーが名を連ねている。

事件直近の4年間だけで、30億円以上の怪しいファイナンスを行っており、まさにハコ企業という様相である。

トランスデジタル事件はこうして収束したかに見えたが、今年になってから、事件の実質的主導者だった黒木正博の関連企業や関係者に捜査のメスが入ってきたようだ。

特に、黒木がオーナーだったオックスホールディングス株式会社(旧ヘラクレス上場)のファイナンスと株価操縦容疑では、既に数名が東京地検に告発されている。

トランスデジタル事件の闇は深く、まだまだ終わりそうにない。